「スターバックス コーヒー ジャパン」で、2016年12月1日(木)~12月6日(日)まで、『BOOK FOR TWO』というプログラムが実施されています。
スターバックス コーヒー ジャパン『BOOK FOR TWO』:デザインの向こう側を意識することが大切
「スターバックス コーヒー ジャパン」で、2016年12月1日(木)~12月6日(日)まで、『BOOK FOR TWO』というプログラムが実施されています。
松 利江子(フリーランス・グラフィックデザイナー)の公開ノート
2015年8月21日に「西武渋谷店」がリニューアルオープンしました。
しばらく経ちましたが、その覚え書きです。
注目したのは
「アート&デザイン」
というテーマで、「アート&デザインを体感できる空間に」リデザインする、
というものです。
世界的なアーティスト、デザイナー、建築家とコラボしたエントランスやフロアは、美術館のように生まれ変わっていました。
左のメインビジュアルは、ドイツを拠点に世界で活躍する、音楽・映像アーティストの「カールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)」によるものです。
最近のファッションはファスト・ファッションに顕著なように画一的な傾向にありますが、パンフレットのコピー「アートなサプライズ。」は、そういったものとは一線を画する宣言のように感じられました。
また、別のコピーには
「カイモノはアートだ。ウリモノはデザインだ。」
とあります。
美術館でアートを味わうように、選りすぐりの商品を選ぶという行為を、美術展になぞらえているのかと思いましたが、買い物という行為自体を「アート」、商品という売り物を「デザイン」と表現しているのは、強く印象に残りました。
このような西武の一連の展開は、顧客にも新たな視点をもたらします。
買い物という体験には多くのものが含まれます。
それぞれに特別な意味を持たせること、購買までの導線に最大限配慮することは買い物という行為自体を豊かにして、それが顧客満足を高めることに強く結びつくと感じました。
「カールステン・ニコライ」は、私が近年注目しているアーティストのひとりです。
「アルヴァ・ノト(Alva Noto)」名義での坂本龍一とのコラボ、レーベル「ラスターノートン(raster-noton)」でのミュージシャンとしての活動、サウンドアートのアーティストとしての作品発表、今回のようなアートワークなど、多才な活動をしています。
私にとっては、この「カールステン・ニコライ」の抜擢こそが、今回の西武渋谷店リニューアルオープンに注目した最大の理由です。
グラフィックデザイン:DESIGN+SLIM
http://designslim.net/
【関連URL】
●グラフィックデザイン・パンフレット・カタログ・冊子・ロゴなどのデザイン制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川 http://designslim.net/works_cat/graphic-design/
●パンフレットデザイン 制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川 http://designslim.net/works_cat/pamphlet-design/
「ウォーホルは、もういいかな。」
正直そんな風に感じていたのですが、『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』がやっぱり気になったので行ってきました。
ウォーホルと聞いてポップアートを思い浮かべる人が多いと思いますが、今回の展示では商業デザイン、イラスト、映画、音楽など、様々な表現手法を見ることができます。
「史上最大の」という謳い文句通り、年代と表現に分類され、それぞれバランスよく、多数の作品が展示されていました。
「金を儲けるのもアートだし、働くのもアート、
そしてうまくいっているビジネスは最高のアートだと思う。」
との言葉通り、彼にとってはすべてがアートで、本人さえも作品にしていましたが、彼は根っからの仕事人だったのかもしれません。
会場の壁にあったいくつかの言葉がとても印象に残りました。作品よりもむしろその言葉の方が印象深いのは、彼の明晰さとコンセプトの明解さによるものだと思います。久しぶりに『アンディ・ウォーホル ぼくの哲学』を読み返してみようと思いました。
学生の頃はそのような彼の明晰さに憧れたものですが、現在、彼のように振る舞えるようになりたいとはあまり思いません。
もし、彼が今も生きていたら彼が何をやっていたかを考えることも、それほど楽しくはないです。
しかし、「明晰なウォーホルはこういう事はやらない」という事を考える事は大切だと思います。
「明晰なウォーホルがやらない事」は『アンディ・ウォーホル ぼくの哲学』を読むと多くを発見できるでしょう。
以下、『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』の、展覧会に関する広告やパンフレットなどをまとめてみました。
森美術館入口のポスターデザイン
駅構内の広告 柱巻き・アドピラー広告デザイン
パンフレット表紙デザイン
パンフレット中面デザイン
パンフレット裏面デザイン
「アンディ・ウォーホルによるBMWアート・カー」(1979年)
※会場入口の撮影可能エリアにあります。
「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう。」
ー アンディ・ウォーホル ー
『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』は、
2014年5月6日(火・祝)まで、森美術館で開催されています。
グラフィックデザイン:DESIGN+SLIM
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●グラフィックデザイン・パンフレット・カタログ・冊子・ロゴなどのデザイン制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川 http://designslim.net/graphic-design.html
●パンフレットデザイン 制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川
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●広告デザイン制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川
映画『ウォーキング with ダイナソー』のリーフレットとパンフレットのデザインです。
写真左がリーフレット、右がパンフレットの表紙です。
「強く、生きろ。群れで一番小さな恐竜の壮大な旅が始まる。」
というコピーが入っているように、この映画の主人公は真ん中の小さな恐竜です。
このリーフレットとパンフレットが面白いのは、主人公の恐竜「パッチ」が小さく扱われている点です。通常の映画の印刷物は主人公を大きく扱うことが多いのですが、ここでは小さな恐竜を際立たせるために、大きな恐竜(ティラノザウルス)を持ってきて、小ささをより印象付けるものになっています。
そしてもう一枚、こちらのリーフレットは「3Dバージョン」もあることを伝えるためのものです。
こちらはあえて恐竜を出していません。これは「3D」だとどのような映像を観る事ができるのか、どのような体験が得られるのか、という興味を喚起させるものになっていると思います。
ひとつの映画でも、目的によって様々な内容や形態の印刷物が作られていました。
・主人公を小さく見せる
・「主人公/売り」の恐竜を見せない
こういった変化球には明確な目的・戦略があります。
印刷物を制作する時に、そういった土台になる部分を徹底的に考え抜く事が必要です。
グラフィックデザイン:DESIGN+SLIM
【関連URL】
●グラフィックデザイン・パンフレット・カタログ・冊子・ロゴなどのデザイン制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川 http://designslim.net/graphic-design.html
●パンフレットデザイン 制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川
http://designslim.net/pamphlet-design.html
●リーフレットデザイン 制作実績 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川
ハンバーガーショップ『KUA`AINA 』のパンフレットデザインです。
両観音折り加工で、左右に開く両観音開きの仕様になっています。
『クア・アイナ』は、1975年にハワイにオープンし、現在ハワイに2店舗、イギリス(ロンドン)に1店舗、日本に20店舗あります。ハワイ生まれのハンバーガーショップが、アメリカ本土にはひとつもないのに、日本に多数あるのが興味深いです。
ハワイのショップなので、パンフレットのテキストやイラストに、「Hula」な雰囲気が反映されていました。アルファベットは、小さなフォントに至るまですべて、手書き風のもので統一されています。こうすることによって、全体の統一感を出すだけでなく、メニューを見ていても「ハワイのちょっと特別なハンバーガー」だということを印象付ける事ができます。
『クア・アイナ』のWebサイトには、コンセプトとして、
「厳選された最高の材料で作った最高の食事をカジュアルな雰囲気で提供すること。
重要なのは自分たちが最高のものを提供しているのだという信念を持つこと。」
と、記載されています。
ハンバーガーという馴染みのあるメニューを、「厳選された最高の材料で作った最高の食事をカジュアルな雰囲気で提供すること。」というのは、『クア・アイナ』が作り出した魅力だと感じます。パンフレットにも、そのコンセプトと魅力がよく現れていると思いました。味を多少日本向けにアレンジした以外は、ハワイオリジナルだそうですが、そのバランスが上手くいっているのでしょう。
パンフレットの中面には料理写真のメニューと料金に加えて、パンとチーズの種類、トッピングできる食材がイラストで掲載されていました。これを見ながら、自分好みにカスタマイズできる楽しさがあります。ハワイアンなイメージ、ハンバーガーというダイナミックな料理を扱いながら、パンフレットやサービスに見られる細やかさは、日本のサービス文化にフィットさせている印象です。
パンフレットのデザインと同様に「どのように食事を提供するのか」というサービスの在り方が、企業イメージをデザインしていると言えます。
『クア・アイナ』より安価にハンバーガーを食べられるファースト・フードは多くありますが、このような企業デザインが、一部のお客様に『クア・アイナ』が選ばれている理由のひとつでしょう。
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グラフィックデザイン:DESIGN+SLIM
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