グラフィックデザイナーのノート

松 利江子(フリーランス・グラフィックデザイナー)の公開ノート

タグ:ファッションデザイン



ユニクロのプロジェクト「SPRZ NY」から、イームズとのコラボレーション『SPRZ NY EAMES』が発売されています。

ユニクロ・イームズ・プロダクトデザイン・ファッションデザイン
ユニクロとイームズのコラボレーション、『SPRZ NY EAMES』登場
20世紀のデザイン界の巨匠イームズの世界観をTシャツにのせ、
ニューヨークから世界に発信 - UNIQLO ユニクロ


世界中のクリエイターやデザイン好きに多くの支持を集める、イームズ夫妻の製品は高額なものが多いのですが、ユニクロで商品化されたものはどれも手頃な価格設定になっていました。

商品のラインナップは、「メンズTシャツ」9種(1,500円+税)、「ストール」3種(1,990円+税)、「ブランケット」4種(1,990円+税)、「ルームシューズ」4種(990円+税)です。
店頭で実物を見てみると予想以上のクオリティーで、どれもイームズの良さが出ていました。

ユニクロ・イームズ・プロダクトデザイン・テキスタイルデザイン

私は「ブランケット」を3種購入しました。
テキスタイル・デザインを手掛けたレイ・イームズによるデザインですが、当時のデザインはそのままに、現代の生地にプリントされたものです。枚数を多く揃えてインテリアのアクセントとして使うのも良いですね。
実物のクオリティですが、私個人の見解では申し分のないものと思いました。
優れたテキスタイルデザインは、何年も経った後に製品化されてもやはり素晴らしいものです。
良いコンディションの商品入手が難しく、絶対数の減少によって今後も高額になっていくであろう現状において、今回、イームズ関連のコレクターズ・アイテムとしてはかなり安価に入手できるのは嬉しいですね。
9月25日(月)の発売からしばらく経っているので、お目当ての商品があれば早めに購入した方が良さそうです。



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2015年8月21日に「西武渋谷店」がリニューアルオープンしました。

しばらく経ちましたが、その覚え書きです。


注目したのは

「アート&デザイン」

というテーマで、「アート&デザインを体感できる空間に」リデザインする、

というものです。


世界的なアーティスト、デザイナー、建築家とコラボしたエントランスやフロアは、美術館のように生まれ変わっていました。

西武渋谷店・リニューアルオープン・パンフレットデザイン
上記写真のパンフレットは、リニューアルオープン時に配布されていました。

左のメインビジュアルは、ドイツを拠点に世界で活躍する、音楽・映像アーティストの「カールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)」によるものです。


最近のファッションはファスト・ファッションに顕著なように画一的な傾向にありますが、パンフレットのコピー「アートなサプライズ。」は、そういったものとは一線を画する宣言のように感じられました。


また、別のコピーには

「カイモノはアートだ。ウリモノはデザインだ。」

とあります。


美術館でアートを味わうように、選りすぐりの商品を選ぶという行為を、美術展になぞらえているのかと思いましたが、買い物という行為自体を「アート」、商品という売り物を「デザイン」と表現しているのは、強く印象に残りました。


このような西武の一連の展開は、顧客にも新たな視点をもたらします。

買い物という体験には多くのものが含まれます。

それぞれに特別な意味を持たせること、購買までの導線に最大限配慮することは買い物という行為自体を豊かにして、それが顧客満足を高めることに強く結びつくと感じました。

西武渋谷店「カールステン・ニコライ」アートゲート1
今回のリニューアルで一番目を引いたのは、「カールステン・ニコライ」が制作した、A館1階の「アート・ゲート」です。変化し続ける鮮やかな色彩は、観ていて飽きることがありません。テーマは「一期一会」で、二度と同じ映像が映し出されることはないそうです。

西武渋谷店「カールステン・ニコライ」アートゲート2

「カールステン・ニコライ」は、私が近年注目しているアーティストのひとりです。

「アルヴァ・ノト(Alva Noto)」名義での坂本龍一とのコラボ、レーベル「ラスターノートン(raster-noton)」でのミュージシャンとしての活動、サウンドアートのアーティストとしての作品発表、今回のようなアートワークなど、多才な活動をしています。


私にとっては、この「カールステン・ニコライ」の抜擢こそが、今回の西武渋谷店リニューアルオープンに注目した最大の理由です。

西武渋谷店・フロアガイド・パンフレットデザイン
フロアガイドのパンフレットデザイン




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Art meets Life 西武渋谷店

西武渋谷店トップ|西武・そごう


●グラフィックデザイン・パンフレット・カタログ・冊子・ロゴなどのデザイン制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川 http://designslim.net/works_cat/graphic-design/

●パンフレットデザイン 制作事例 | グラフィックデザイン事務所 DESIGN+SLIM 東京・神奈川 http://designslim.net/works_cat/pamphlet-design/

アラン ミクリ・ディスプレイデザイン1

「アラン ミクリ」(alain mikli)のディスプレイデザインです。
銀座駅の地下通路に設置されていました。


アラン ミクリ・ディスプレイデザイン2

「アラン ミクリ」のメガネは色彩の豊かさが魅力ですが、今回のディスプレイでは、アイコンカラーの「ブラック」と「レッド」が使用されています。店舗のアニバーサリープロジェクトも「アニバーサリーカラー」として「ブラック」と「レッド」を用いたデザインになっていました。


アラン ミクリ・ディスプレイデザイン3

近年のファッション業界では、『ノームコア』(「ノーマル」と「ハードコア」を合わせた造語で、「究極の普通」を意味する)がトレンドだと言われています。ファストファッション全盛の時代にあって、あくまで「アラン ミクリ」のモードの王道を行くぶれない感じは、突き抜けた、揺るぎない自信があたかも宣言のように伝わってきます。
 

コンセプトは「見るための、そして見られるためのメガネ」です。
実用価値と付加価値、上質のツール(道具)としてもモードのアイテムとしても、
完璧主義を貫く意志。
ディスプレイデザインもそんなコンセプトに沿ったデザインになっていました。



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【関連URL】
::: アランミクリ オフシャルサイト :::


フェラガモ・展覧会・ディスプレイ・デザイン1

「Salvatore Ferragamo」銀座本店のディスプレイデザインです。

(写真は、今年6月に撮影したものです。)

「サルヴァトーレ・フェラガモ ミュージアム」主催の、「THE AMAZING SHOEMAKER『素晴らしき靴職人』展」が、現在イタリア・フェレンツェで開催されています。


この展覧会は、靴職人や靴を題材にしたファンタジー作品や、世界中で活躍するアーティストたちが同展覧会のために手がけた新作やインスタレーションなどを展示しています。


銀座本店のディスプレイデザインは、その中のひとつとして出展されている、「サルヴァトーレ・フェラガモ 」の生涯を元に描かれたコミックです。


フェラガモ・展覧会・ディスプレイ・デザイン2

アート作品のような趣ですが、伝達手段としてコミックを用いた表現は、歴史の重みを感じさせるブランドとしては、斬新な表現だと思いました。


その中の説明文のひとつには、

サルヴァトーレ・フェラガモの、高い品質と美しい靴は、世界中のロイヤルファミリーや、マリリン・モンロー、グレタ・ガルボ、オードリー・ヘップバーン、ソフィア・ローレンといったハリウッドスターたちを瞬く間に虜にしました。世界中のファッションショーでも紹介され、フェラガモの靴は世界を席巻しました。
と、あります。


このような内容を、コミックで表現しているというのは、とても興味深いです。

長年に渡る歴史もあり、世界中で名の知れたブランドなので、ストーリーで伝えるのは必然とも言えますが、フェラガモの購買層に向けてコミックで発信するというアグレッシブな姿勢は、非常に素晴らしいことです。今までの業績や成功に甘んじることなく、常に新しいアプローチを展開していることに感動を覚えましたが、常に新しいアプローチを展開しているからこそ、今日まで長い歴史を築いてくることができたとも言えます。

漫画について、確かに作家の筒井康隆氏も「文章で構成される小説と比較すると約30倍程度の情報量がある」と書いています。


普通に考えるとこういう場合、ポスターが使用されると思います。

しかしポスターもまた一コマ漫画と考えてみると、今回のコミックを用いたディスプレイデザインは、根本で大きくズレているとは言えないのかもしれません。

時として「ポスターは一コマ漫画なのかもしれない」という一つの可能性に気付けたのは収穫でした。


大切なのは伝えたい情報を正確に把握して、最も適切な手段を選ぶこと。

伝えたい情報とその情報が誰に向けて発信されるのか、そしてその為に最も適切な手段を選ぶ。

デザインとはそれらすべての上に成立したもので、こういったポスターを見た時に「漫画だから」と思考を止めてしまえば、その案件は関わった人すべての努力が徒労に終わってしまうかもしれないのです。


現地では少年時代の「サルヴァトーレ・フェラガモ」を題材に制作した、短編ファンタジー映画『White Shoe』も上映されています。YouTubeで予告編を観ることができます。


White Shoe




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Salvatore Ferragamo

2014・サッカー・日本代表・ユニフォーム・デザイン

日本代表の新ユニフォーム

画像: アディダス ジャパン ( http://adidas.jp/jfa/ ) 

「サッカー日本代表 新ユニフォーム」デザインです。

2013年11月16日のオランダ戦から4年間、来年のブラジル・ワールドカップ本戦でも着用されます。


前ユニフォームのテーマは「結束の一本線」でしたが、それを継承した新ユニフォームのコンセプトは「円陣」です。


背中の肩部分に鮮やかなネオンカラー(従来の赤よりも鮮やかな蛍光レッド)の一本線が入り、選手たちが円陣を組んだ際に、ひとつの大きな輪になるようにデザインされています。


左胸のエンブレムを中心に広がる11本のラインは、「円陣」を組んだ後、試合開始に向けてピッチへと広がる選手を表現し、ストッキングにも「円陣」を表現した11本のラインが入っています。

あるいは「ストッキングとショーツと袖の端にラインを入れたのは、現在の日本のスタイルが密集したエリアでショートパスを繋ぐためではないか」と今回のデザインから読み取れます。


また、素材には軽さを追求した素材「adizero la・ito(アディゼロ ラ・イト)」を新たに採用し、サッカーのユニフォームとしては、アディダス史上最軽量(90g・Lサイズ)を実現しています。


スポーツのユニフォームのデザインは、実に大変なものだと思います。

とりわけ、サッカーのユニフォームは機能性を極限まで追求する事はもちろん、「相手チームから見て強く見えなければならない」、「士気を高めるものでなければならない」など、求められる要素がかなり多いからです。「円陣」というのはチームプレーに相応しく、前回の「結束の一本線」(絆)を引き継ぐコンセプトとしても良いコンセプトだと思いました。

当然、世相の変化も反映されているのでしょう。


左胸の日本国旗には、選手たちが実際に着用した歴代サッカー日本代表ユニフォームの生地を細かく砕き、新たに紡いだ糸を使用しているそうです。国歌斉唱の際に、選手は国旗の部分に手を当てますが、このようにして手をかけて作られた国旗は、「お守り」のようにも感じますし、「日本がワールドカップに出場できるはずがない」と言われていた先人たちの悪戦苦闘や、国の代表という責任の重さも感じさせます。


ポジションによってもユニフォームの形状は違いますし、機能・デザイン・歴史など、一枚のユニフォームにどれだけのものが込められているかと思うと、試合当日までちょっとドキドキしてしまいます。しかしそんな緊張感が代表戦の楽しみなのでしょう。

新ユニフォームは、明日(16日)のオランダ代表との国際親善試合で初着用されます。



●adidas サッカー日本代表新ユニフォーム 60秒CM



●ザッケローニ監督 新ユニフォームについてコメント




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【関連URL】

サッカー日本代表 新ユニフォーム|アディダスジャパン – adidas Japan

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