グラフィックデザイナーのノート

松 利江子(フリーランス・グラフィックデザイナー)の公開ノート

タグ:展覧会

『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』入口のポスターデザイン

「ウォーホルは、もういいかな。」

正直そんな風に感じていたのですが、『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』がやっぱり気になったので行ってきました。


ウォーホルと聞いてポップアートを思い浮かべる人が多いと思いますが、今回の展示では商業デザイン、イラスト、映画、音楽など、様々な表現手法を見ることができます。


「史上最大の」という謳い文句通り、年代と表現に分類され、それぞれバランスよく、多数の作品が展示されていました。


「金を儲けるのもアートだし、働くのもアート、

 そしてうまくいっているビジネスは最高のアートだと思う。」

との言葉通り、彼にとってはすべてがアートで、本人さえも作品にしていましたが、彼は根っからの仕事人だったのかもしれません。


会場の壁にあったいくつかの言葉がとても印象に残りました。作品よりもむしろその言葉の方が印象深いのは、彼の明晰さとコンセプトの明解さによるものだと思います。久しぶりに『アンディ・ウォーホル ぼくの哲学』を読み返してみようと思いました。


学生の頃はそのような彼の明晰さに憧れたものですが、現在、彼のように振る舞えるようになりたいとはあまり思いません。

もし、彼が今も生きていたら彼が何をやっていたかを考えることも、それほど楽しくはないです。

しかし、「明晰なウォーホルはこういう事はやらない」という事を考える事は大切だと思います。

「明晰なウォーホルがやらない事」は『アンディ・ウォーホル ぼくの哲学』を読むと多くを発見できるでしょう。



以下、『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』の、展覧会に関する広告やパンフレットなどをまとめてみました。


『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』入口のポスターデザイン

森美術館入口のポスターデザイン



『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』アドピラー広告デザイン

駅構内の広告 柱巻き・アドピラー広告デザイン



『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』パンフレット表紙デザイン 

パンフレット表紙デザイン



『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』パンフレット中面デザイン 

パンフレット中面デザイン



『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』パンフレット裏面デザイン

パンフレット裏面デザイン
 
 
 

「アンディ・ウォーホル」によるBMWアート・カー

「アンディ・ウォーホルによるBMWアート・カー」(1979年)

※会場入口の撮影可能エリアにあります。




「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう。」

             ー アンディ・ウォーホル ー



『アンディ・ウォーホル展:永遠の15分』は、

2014年5月6日(火・祝)まで、森美術館で開催されています。



 


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【関連URL】

アンディ・ウォーホル展:永遠の15分 | 森美術館


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ハンドメイド・ストラクチュア・展覧会・DMデザイン1

『紙と構造 ハンドメイド・ストラクチュア』展DMデザインです。

本日11月28日~2014年1月17日まで「竹尾 見本帖本店」で開催されています。


企画・ディレクション:中﨑隆司(生活環境プロデューサー・建築ジャーナリスト)

参加クリエイター:小西泰孝(構造家)+北村直也(建築家)

         ローラン・ネイ(構造エンジニア・建築家)+渡邉竜一(エンジニアデザイナー)

         佐藤淳(構造設計家)

グラフィック・会場構成:NOSIGNER

主催:株式会社 竹尾


ハンドメイド・ストラクチュア・展覧会・DMデザイン2

ハンドメイド・ストラクチュア・展覧会・DMデザイン3
DMは1枚のポストカードですが、組み立てるとこのような形になります。


届いたDMには、

柔らかい平面の紙は立体にすることで様々な形態を生みだすとともに自立する剛性を持つことができます。そのような構造体を生みだしていく手法も多様です。新しい建築に挑戦する構造設計家と、美しくて機能的な橋梁など土木構造物の設計をするエンジニアデザイナーが新たな紙の魅力と可能性を構造という視点から提案します。

とあります。


この展覧会が興味深いのは、参加者が紙を主に扱うグラフィックデザイナーではなく、建築関係のクリエイターである点です。

今回の展覧会の趣旨に相応しく、DMは単純に紙に案内を印刷したものではなく、折って、曲げて…立体物になります。


反応率などを厳密に計測されるDMは、実験的な試みはあまり出来ませんが、反響が必要だからこそ、思い切った決断が必要になる事もあるでしょう。そういった時に「またDMか」と目もくれずに捨てられてしまわないように、このようなアイディアをストックしておく事は何かの時に役に立つような気がします。(今回のようなDMは、簡単に作成できるものではありませんが…)

今回の1枚のポストカードから出来上がるこの立体はその好例です。
このような展覧会やイベントなどのDMは、会場に足を運んでもらうための仕組みづくりの大切さを深く理解してるからこそでしょうね。



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【関連URL】

紙と構造 ハンドメイド・ストラクチュア | イベント&レポート | 竹尾


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フェラガモ・展覧会・ディスプレイ・デザイン1

「Salvatore Ferragamo」銀座本店のディスプレイデザインです。

(写真は、今年6月に撮影したものです。)

「サルヴァトーレ・フェラガモ ミュージアム」主催の、「THE AMAZING SHOEMAKER『素晴らしき靴職人』展」が、現在イタリア・フェレンツェで開催されています。


この展覧会は、靴職人や靴を題材にしたファンタジー作品や、世界中で活躍するアーティストたちが同展覧会のために手がけた新作やインスタレーションなどを展示しています。


銀座本店のディスプレイデザインは、その中のひとつとして出展されている、「サルヴァトーレ・フェラガモ 」の生涯を元に描かれたコミックです。


フェラガモ・展覧会・ディスプレイ・デザイン2

アート作品のような趣ですが、伝達手段としてコミックを用いた表現は、歴史の重みを感じさせるブランドとしては、斬新な表現だと思いました。


その中の説明文のひとつには、

サルヴァトーレ・フェラガモの、高い品質と美しい靴は、世界中のロイヤルファミリーや、マリリン・モンロー、グレタ・ガルボ、オードリー・ヘップバーン、ソフィア・ローレンといったハリウッドスターたちを瞬く間に虜にしました。世界中のファッションショーでも紹介され、フェラガモの靴は世界を席巻しました。
と、あります。


このような内容を、コミックで表現しているというのは、とても興味深いです。

長年に渡る歴史もあり、世界中で名の知れたブランドなので、ストーリーで伝えるのは必然とも言えますが、フェラガモの購買層に向けてコミックで発信するというアグレッシブな姿勢は、非常に素晴らしいことです。今までの業績や成功に甘んじることなく、常に新しいアプローチを展開していることに感動を覚えましたが、常に新しいアプローチを展開しているからこそ、今日まで長い歴史を築いてくることができたとも言えます。

漫画について、確かに作家の筒井康隆氏も「文章で構成される小説と比較すると約30倍程度の情報量がある」と書いています。


普通に考えるとこういう場合、ポスターが使用されると思います。

しかしポスターもまた一コマ漫画と考えてみると、今回のコミックを用いたディスプレイデザインは、根本で大きくズレているとは言えないのかもしれません。

時として「ポスターは一コマ漫画なのかもしれない」という一つの可能性に気付けたのは収穫でした。


大切なのは伝えたい情報を正確に把握して、最も適切な手段を選ぶこと。

伝えたい情報とその情報が誰に向けて発信されるのか、そしてその為に最も適切な手段を選ぶ。

デザインとはそれらすべての上に成立したもので、こういったポスターを見た時に「漫画だから」と思考を止めてしまえば、その案件は関わった人すべての努力が徒労に終わってしまうかもしれないのです。


現地では少年時代の「サルヴァトーレ・フェラガモ」を題材に制作した、短編ファンタジー映画『White Shoe』も上映されています。YouTubeで予告編を観ることができます。


White Shoe




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Salvatore Ferragamo

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